フードロス問題解決に企業が本気!
フードロス(食品ロス)とは、まだ食べられるのに廃棄される
食品のことです。
食品を取り扱う企業は、フードロス対策の強化を始めています。
例をあげると、「スターバックスコーヒー」では、全店舗を対象に
閉店2時間前にケーキなどの割引販売が始まりました。
自治体が支援する「豊洲市場ドットコム」では、余りそうな食品を
まとめてインターネットで安く販売しています。
私もよく利用しますが、日本全国の美味しいものが取り寄せられます。
この問題に対し政府は、「食品リサイクル法」「食品ロス削減推進法」
を制定し、フードロス解消の推進を行っています。
フードロスの現状
2018年の統計では、日本において年間2,531万トンの食品廃棄物が
発生し、そのうちフードロス(まだ食べられるのに廃棄)は
実に600万トンもあるのです。
特に季節のイベント食品が多く廃棄されています。
クリスマスケーキ、恵方巻などを大量に生産したが、売れ残って
廃棄されるというニュースがよく流れますよね。
バレンタインデーのチョコレートなら、余っても保存できますが
ケーキや寿司は翌日廃棄する対応を取っています。
2015年の国連サミットで、SDGsが採択されました。
SDGs(持続可能な開発目標)では、2030年までに食料の
廃棄を半減させることを目標に掲げています。
世界的な問題となっているのですね。
コンビニの食品廃棄、なんとかならないの?
あるコンビニの経営者に聞いた話です。
消費期限が近づいてくると、商品を破棄しなければなりません。
仮に期限間近の商品をレジに持ってこられても、ポスシステムで
“ピッ”と反応しない仕組みになっているそうです。
また、期限間近になっても値引きしての販売が出来ません。
本部が値引きを禁止しているためです。
結局、経営者は売れ残りが少ないよう予想して、発注を
するしかないのですね。
フードロスの原因と対策
フードロスが発生する原因はいくつかありますが、ここでは
3つのことについて考えてみましょう。
今回の3つは「消費期限と賞味期限が短い」「在庫をかかえすぎ」
「消費者のマナー」です。
・消費期限と賞味期限の問題
「消費期限」と「賞味期限」の違いを知っていますか?
簡単に言えば、「消費」は5日以内「賞味」は5日以上で
食品品質が劣化することです。
生産者が保健所に検査を申請し、そこで商品の品質が何日間
変わらないかを調べ、期限が決まります。
その問題ない期間の4分の3日ぐらいが実際の期限表示に
なるのです。
消費期限・賞味期限とも、早めに設定されるので、本当なら
少しぐらい過ぎても大丈夫なのです。
日本は特に、期限が厳格に設定されていますね。
期限をもう少し緩和することも考えてほしいですね。
・在庫の問題
消費期限の短い商品を作ったり仕入れたりすると、売れ残った
場合はどうしようもなくなります。
廃棄しか方法は無いのです。
経営者の在庫管理能力が問われますね。
スターバックスのように、閉店前には値引きすることも
効果があると思います。
近年では、恵方巻・土用のウナギなどはほとんどが予約に
なりました。
これもフードロスに対する企業努力ですね。
・消費者のマナー
スーパーで買い物をするとき、棚の後ろのほうから商品を
取りませんか?
実は私、よくやるのです。
後ろめたさはあるのですが、ついついやってしまいます。
商品陳列時には、古いのを前に、新しいのを後ろにするのです。
後ろから取ると、前面にある期限切れの商品が残ってしまうことに
なるのですね。
これは消費者のマナーの問題です。
私も今日を機に、マナー違反を無くしたいと思います。
最近では、お店側が“食品ロス防止のため前からお取りください”
と表示しているのを見かけます。
このようにハッキリと表示してくれた方がいいですよね。
実際、この表示によって売れ残りが減ったとの報告があります。
フードロスは、世界的な問題となっています。
一部の地域では、日々の食事もままならないのです。
「もったいない」精神を、企業・消費者が今一度考える時では
ないでしょうか。