航空機でマスク拒否は安全阻害行為 になるか

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飛行機内で「安全阻害行為」をする迷惑乗客

飛行機の機内で「こまったちゃん」による安全阻害行為が
続発しています。

9月7日ピーチ航空機内でマスクを着用しない男性乗客を
搭乗員が着用を「お願い」しました。

ところがこの男性は着用を拒否し、再三にわたる「代替え案」をも
拒否し続けました。

その結果、機長は安全に航行することが難しいと判断し
「安全阻害行為」という航空法を適用しました。
これにより緊急着陸と男性客の強制降機が行われました。

12日には、北海道エアシステムの機内で、搭乗員がマスクの
着用を求めたが、男性は完全無視を続けました。

このため機長は、男性に対する安全性が確保できないと判断し
降ろすことになりました。

両方とも搭乗前にマスク着用の「お願い」を表示した看板を
用意し、マスクも無料で配布できる体制でした。

Twitteで乗客を非難する声と擁護する声


ピーチ航空機事件はTwitter上で大いに意見が飛び交いました。

男性擁護派は
・そもそもマスクは必要ないのでは。
・マスク着用拒否だけで強制的に降ろすのは、人権問題だ。
・緊急着陸は他の乗客も遅延させることになり、迷惑をかける。

否定派は
・自己主張が強く周りの迷惑を考えていない。
・座席の移動を受け入れれば済むこと。
・他の乗客がかわいそうだ。

などの書き込みであふれていましたね。

この機内の様子は、他の乗客がスマホで撮影してTwitterに
あげられていました。

私はこの映像が無かったなら話題にしなかったでしょう。
話だけでは本当のことがわかりませんので。

映像では、拒否する男性と乗務員とのやり取りが明らかに
されていました。

まず映像を見る限りでは、男性が大声を出すことや威嚇・
暴力などはありませんでした。

最初はマスクを着ける、着けないで言い合いになっていましたが
乗務員側が解決の提案として隣に乗客がいない席に移動を
提案しました。

しかし、男性は聞く耳を持たないようで、周りの方が席を
移動することになってしまいました。

これで一旦解決し40分以上の遅れは出たものの、離陸する
ことができました。

これで終わっていればよかったのですが、この後周りの乗客と
激しい口論になり、止めに入った乗務員の指示に従わなかった
ようです。
これにより機長が「安全阻害行為」と判断し緊急着陸と
なったようです。(離陸後の経緯は、乗客の証言によります)

以上が事件の大まかな経緯です。

罪に問われるのか?


さて、問題はこの男性が罪に問われるかどうかですね。

航空法では「航空機内の秩序を乱し、又は当該航空機内の
規律に違反する行為をしてはならない」となっています。
また「機長は安全阻害行為等を抑止するための措置をとり
又は降機させることができる」
(航空法より抜粋)

今回の場合は、映像があること、乗客の証言があることなどを
考えると、民事・刑事共に罪に問われるかもしれません。

刑事事件としては、「威力業務妨害」と「航空法」が成立
する可能性が大きいと思います。

民事訴訟になれば、数百万円の損害賠償を支払うことになった
事例があります。

今回の問題は、マスク着用については罪に問われません。
マスク着用は法律で定められておらず、「お願い」にすぎない
からですね。

罪に問われるとすれば、乗務員の業務を妨害したことと
離陸後に騒ぎを起こしたことによる「安全阻害行為」で
降機指示の命令書を出されたことです。

マスクの「お願い」という表現を変えるべき

日本人は「お願い」するだけで秩序を守る素晴らしい国民性
だと思います。
また、自己主張を抑え、利他的精神が強い国民ですよね。

しかし、SNSを通じて世界の様々な考え方を知ることとなり
色々な考えを持つことが増えてきました。

今までのような「お願い」だけでは秩序を守れなくなって
きたのかもしれません。

一歩踏み込んで「お願い」から「規則」に代わっても、問題
ないのではないでしょうか。

今回の航空事件の場合でも、事前に「当社はマスク着用を
守れない方は、降機していただきます」と明記しておけば
違った展開になったかもしれませんね。

このような表現を使うと、一部の方から批判が出るかも
しれませんが、毅然とした対応の方が結果的に良いことに
なるのではないでしょうか。

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