「特例」で歯科医師がワクチン注射を可能になりましたね。
政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種について
歯医者さんが注射を打てるようにする方針を決めました。
厚生労働省で有識者会議を開き、特例として認める方向で
接種体制を整えるようです。
4月12日から65歳以上の高齢者にワクチン接種が始まり
ましたが、多くの自治体で医師・看護師不足が深刻な状態と
なっているようです。
歯科医師による接種は、あくまでも人員が不足している
場合に限られます。
接種会場以外の歯科医院などでは接種は認めないようです。
また、離職看護師も接種会場に派遣できるよう調整しています。
ワクチンが大量に入ってきても、注射する人が足らない
現時点では、一日の接種人数が少ないので自治体の対応に
問題はないようですが、一部では看護師が足らないという
報告があるようです。
たかだか数百人の接種でも混乱が生じています。
本格的にワクチンが到着した時には、現在の数倍の人数に
接種しなければなりません。
そのために歯科医師と離職看護師の現場投入を決断したのですね。
現在、菅総理がファイザー社CEOに直接電話して「ワクチン
ちょうだい」とお願いし、河野大臣が“ワクチン運び屋”となって
尽力しています。
その結果、9月末までには1億回分以上のワクチンが手に入ると
発表しました。
“本当に確保できるの?”と疑わしい気持ちはありますが
確保できた場合、次の問題はいかに早く接種できるかどうか
なのです。
コロナ病棟に勤務する医師は、接種会場に行くことはムリ
でしょう。
自治体では開業医を中心に接種を担当していただくことに
なりますが、人手不足が深刻になるのは間違いないようです。
そこで歯科医師に協力してもらおうということになったのでしょう。
歯科医院はコロナの影響で受診者が減っているようです。
接種に交代制で参加するのは可能でしょう。
赤字経営となっている歯科医師に、厚い手当で迎えれば
参加する方も多いのではないでしょうか。
アメリカなどではドラッグストアで接種が可能
アメリカではバイデン政権が掲げた「100日で1億回接種」が
わずか59日で達成しました。
なぜそんなに早く接種が出来る?
もちろんワクチンの量がその分無いと不可能ですが。
・接種会場が大きい。
・接種者の緩和措置。
これが主な要因です。
接種会場はヤンキースタジアムなど、大規模な敷地で行いました。
ドライブスルー方式など、流れをスムーズにしました。
ドラッグストアでも出来るのですよ。
最も大きい要因は、医科大生、薬剤師、獣医師、などに
接種許可を与えたことです。
インフルエンザワクチンの場合は、「皮下注射」なので
針を斜めに入れなければなりません。
技術が必要です。
コロナワクチンは「筋肉注射」です。
針をまっすぐ刺せばいいだけですので簡単です。
これにより一度に多くの接種が可能となったのですね。
日本は「スピード感」に問題が多い
私は「Yahoo」をPCのホームページに設定しています。
そのトップ画面には、毎日「国内のワクチン接種実績」が
表示されています。
毎日接種状況を確認していますが、15日現在累計接種人数は
1,715,324人です。
15日のみの接種実績は18,293人です。
多い時でも一日5万人ぐらいです。
接種予定者の1%しか進んでいませんね。
まあ、自分の国で作れることが出来ず、作った国に
“ちょうだい、ちょうだい”と言っても難しいですよね。
仮に大量にワクチンを輸入できたとして、今の体制では
一日にどれくらい接種が進むのでしょうか。
また、自治体によって「差」が生じるでしょう。
そのためにも歯科医師の参加は良いことではないでしょうか。
日本は正確性・安全性を重んじる民族だと思います。
「Made in Japan」の製品は安全で壊れないというイメージで
世界に認識されていました。
これには、時間をかけて何度も確認作業を行い、絶対大丈夫と
判断されたものが商品となりますね。
ワクチンの開発や接種体制に関しても、この“日本人気質”が
影響していると思います。
安心・安全を重要視するのは素晴らしいことだと思います。
しかし、緊急事態下においては、政府が主導して迅速で柔軟な
対応をしてほしいですよね。
問題が生じたら、政府がすべて責任を取ればいいのでは
ないでしょうか。