人気の長寿番組が続々と打ち切りが決定
TV業界では、今後大幅な番組の見直しがなされるようです。
「メレンゲの気持ち」「火曜サプライズ」「噂の東京マガジン」
「爆報!THEフライデー」などの長寿番組が、3月いっぱいでの
打ち切りが決定しました。
原因はスポンサー離れであることは間違いないでしょうが
長期間安定した視聴率をマークしていたので、業界関係者の
驚きが伝えられています。
スポンサーは今後どのような宣伝媒体を求めているのか。
そしてTV業界はどのように対応するのかが注目されています。
最近では、トクダネなんかもそうですよね。
理由は違いますが、スィッチもハルナや水卜(ミト)ちゃんが卒業します。
視聴率は年齢層で細分化されだした
視聴率がソコソコあってもスポンサーは宣伝費を出さない。
これは、視聴率の調査方法が変わってきたことが原因の一つ
です。
2020年3月に視聴率調査が大幅にリニューアルしました。
ビデオリサーチは、多様化する視聴者の実像を反映させるため
4地区での調査から27地区で調査に増やしました。
また、以前は全体の視聴率が高ければ、スポンサーの広告が
付きやすかったのですが、最近は視聴者の「細分化」が
進み、これを重視する傾向となりました。
具体的には、視聴者を年齢別に分ける「視聴者層」を重視
しているのです。
ビデオリサーチでは、視聴者の年齢・性別・職業別に数字が
細かく出されます。
スポンサーは、自社の商品宣伝に最もマッチした「視聴者層」
の視聴率を重要視するようになってきました。
例えば、携帯電話会社のコマーシャルが有効な年齢層は
10代から30代ですね。
化粧品のコマーシャルは女性ということになります。
今回打ち切りになる番組は、スポンサーがより商品にマッチ
した番組に“乗り換えた”ことになります。
番組が、放送時間帯および視聴者層とマッチしていないと
判断されたかもしれませんね。
視聴率調査の対象者になった体験談
私は数年前に「視聴率調査世帯」になったことがあります。
すでに調査期間が終了したのでお話しできますが、調査中は
「他言無用」の約束がありました。
最初に調査員の方が突然訪問し、説明とお願いをされます。
OKすると後日器具の設置が行われます。
自宅のテレビの後ろに器具を取り付け、携帯電波のようなもので
発信される仕組みのようです。
予想外だったのが、お金をもらえたことです。
設置費用として1台に付き5000円、電気代として3か月に1回
10000円を支払ってくれて、期間は2年間でした。
これちょっと得した気分になりましたよ。
調査期間中は不正を防止するため、第三者に調査中であることを
話してはいけないのです。
スポンサーの意向に対応したコンテンツが必要
長引くコロナ禍の影響で、エンタメ界は生き残りをかけた
戦いが続いています。
どの業種もマイナスの影響は計り知れないですよね。
エンタメ界もダメージが大きいようです。
テレビの制作は、企業のコマーシャルを挿入することにより
スポンサー料をいただき、その費用で番組が作られていますね。
しかし、コロナ不況で企業経営が圧迫され、宣伝広告費を
削っているような状況です。
例えば、最近のクイズ番組では、もともと賞金が100万円だった
のが、最近はご当地土産に変わってしまったものがいくつか
ありますね。
「クイズミリオネア」のような賞金1000万円なんて番組は
当分お目にかかれないでしょう。
プロダクションも影響が大きいようです。
相次ぐ公演の中止により、莫大な損失を計上し、中には
本社ビルを売却する会社も出てくる始末です。
企業の宣伝広告費は、増々「費用対効果」を追求してくるでしょう。
最近の若い世代は、テレビを見るよりSNSを見る機会の方が
多いと言われています。
当然企業は、高額な広告費が必要なテレビ広告より、安価で
若い世代が多いSNSに広告を出す方を増やすことになるでしょう。
YouTubeはあっという間に数億の再生回数をたたき出します。
ここに安いコストでコマーシャルを入れるのは、費用対効果が
絶大ですね。
この流れに、芸能人もシフトチェンジするようになってきました。
芸能事務所を退社し、独立してSNSで儲けるという構図が
できあがりつつあるように思います。
このような現状に対しテレビ局は、今後幅広いコンテンツを使い
対応しなければならないでしょう。
「ドラマタイアップCM」「TVとSNSの連動」「正確な報道」
「若者ウケする内容」などが生き残るカギとなるのでは
ないでしょうか。