10月16日にアニメ映画「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」が
公開されました。
映画の人気はものすごく、公開わずか10日間で100億円の
興行収入を達成しました。
これは邦画では最速記録となります。
全国403で上映される映画館もプチパニックとなっています。
公開初日のTOHOシネマズ新宿では、12スクリーンのうち
11スクリーンで、合計42回の上映が行われました。
コロナの影響で入場制限が行われている中、この記録が
いかにすごいことか。
映画だけではない波及効果
経済効果は映画だけではありません。
「鬼滅の刃」は2016年2月から2020年5月まで「週刊少年ジャンプ」
で連載されていた漫画です。
コミックスの売り上げは、22巻累計で1億部を突破しました。
(電子版を含む)
また、全22巻が「オリコン週間コミックランキング」で、
1位から22位を独占してしまったのです。
近年の“本屋離れ”が加速している中、救世主となっています。
音楽界でもすごい影響が出ています。
「週間デジタルシングルランキング」では、LISAが歌う映画
主題歌「炎」とTV主題歌「紅蓮華」、椎名豪・中川奈美による
挿入歌「竈門炭治郎のうた」がTOP3を独占しています。
企業や商品とのコラボレーションも大盛況です。
「鬼滅の刃」コラボイベントとして、信越本線で運行する
「SLぐんま よこかわ」を「無限列車」仕様で特別運行し
多くの観光客を集めています。
ユニクロでは、コラボTシャツが販売されました。
「くら寿司」や「ローソン」でもコラボ商品の完売が相次いで
いるようです。
ベネッセは、「進研ゼミ小学講座」で「鬼滅の刃」のキャラクターが
描かれている教材を発売しました。
高田織物は、「鬼滅の刃 置き畳」「畳縁キット」を販売しました。
今後もコラボ企画・商品が続々と出てくるでしょう。
様々な業界に恩恵が波及すればいいですよね。
なぜ?鬼滅の刃が大人気となった理由
「鬼滅の刃」の物語自体が面白いのが最大の理由ですね。
ここではそれ以外の要因を探ってみましょう。
「鬼滅の刃」が上映される直前では、「007」「名探偵コナン」
などの公開が延期され、映画館自体が“開店休業”状態でした。
そんな中TOHOは、人気絶頂の「鬼滅の刃」の上映に踏み切り
一点勝負で大成功を生んだのでしょう。
本来ならコロナ禍で”密“になりやすい映画館には、足を運ぶのを
ためらいますよね。
しかし、大型遊園地やプロスポーツ観戦などが大幅に制限を
緩和したこともあって、映画館も安心感が広まったようです。
政府が感染対策をしっかり行っている映画館に対して
高評価していることも安心感につながっています。
鬼滅の刃は日本経済の救世主となるか
ヨーロッパでは現在、過去最大の感染拡大となっており
各地でロックダウンが宣言されています。
当然映画どころではないでしょうね。
日本を含むアジア諸国では、感染が制御されていますので
映画を楽しむことができます。
「鬼滅の刃」は台湾でも上映され、大人気となっています。
韓国では12月に、欧米では来年1月にそれぞれ上映予定です。
中国も解禁するかもしれませんね。
国内の産業は、自粛期間を底に徐々に回復してきています。
政府主導の「GOTOトラベル」「GOTOイート」で人の
流れを作り出し、観光地・遊園地・スポーツ競技などのが
人の受け皿となりました。
その結果、国内旅行者は増加し、遊園地やスポーツ観戦者が
激増しましたね。
これらの人の流れにより、コロナの状況はどうなったか?
コロナ感染者数はイベント解禁前と比べ、増えていないのです。
“これなら映画館に行っても大丈夫だ”という安心感が
「劇場版 鬼滅の刃」大ヒットの大きな要因となったのですね。
次のハードルは、この映画館で感染クラスターが起こらない
ことです。
もしここで感染が増えるようなことになれば、せっかく
前に進み始めた日本経済に急ブレーキをかけてしまうことと
なりますよね。
段階的・業種別に経済を回し始めた日本としては
まだまだ多くの業界が恩恵にあずかることを待ち望んでいます。
このまま無事に一歩一歩前へ進んでいくのであれば
新しい生活習慣のもと、明るい日本が戻ってくることでしょう。