「ファイザー」製コロナワクチンが出来上がった？
夢のようなニュースが飛び込んできました。
2020年11月18日に、アメリカの製薬会社「ファイザー」が開発中の
新型コロナウイルスワクチンが95％の有効性があると発表
されました。
4万人の臨床試験の結果から95％の有効性があると判断された
わけですが、ちょっと対象人数が少ない気がするのですが…。
この結果を受けて、ファイザー社は数日中にFDA（アメリカ食品
医薬品局）へ「緊急使用」の許可を申請する予定です。
審査には数週間かかるとされ、早ければ年内に承認されるかも
しれません。
「ファイザー」製のワクチンについて日本政府は6000万人分の
供給を受けることで基本合意しています。
「緊急使用」の承認とは
本来なら、ワクチンの開発は慎重に慎重を重ねます。
健常な人に未知のウィルスを体内に入れ、いわば“人体実験”を
行うのですから、慎重にならざるをえません。
また、治験で最も重要視されるのが「副作用」です。
過去に臨床試験において、重大な副作用を起こし、時には
死に至らしめた事例がたくさんあります。
余談ですが、江戸時代に華岡青洲という医者が、世界で初めて
全身麻酔を使用して乳がん手術を成功させたのは有名です。
しかし、この成果の代償は悲惨なものでした。
母親を死なせ、妻が失明になるという試練を乗り越えなければ
麻酔は完成しませんでした。
「ファイザー」製のワクチンは、4万人のデータしかありません。
本来なら、数年かけて第1相試験から第3相試験を段階的に
行い、製品として承認されるのです。
このワクチンは、現在第3相試験に入ったばかりなのです。
では、なぜ接種を急ぐのか？
全世界で新型コロナウイルスの感染者は5000万人を超え
100万人以上の方が亡くなられています。
一日も早く収束させないと、とんでもない事態となることは
明らかですよね。
そのため、“ある程度”安全性と有効性が確認された時点で
早期使用に踏み切ったのでしょう。
賛否あるようですが、“早く予防接種を”と考えるのが多くの人の
正直な気持ちでしょうね。
世界各国のワクチン開発状況
WHOによると、現在世界で新型コロナワクチンの開発は
臨床試験まで進んでいるものだけでも44種類あります。
その中で最終段階の第3相まで進んでいるのは、中国・イギリス
ロシア・アメリカ（ドイツ）だけです。
中国ではまだ第3相段階にも関わらず、すでにワクチンの接種が
軍や医療従事者に対して始まっています。
日本のワクチン開発は、先進国でありながら1段階も2段階も
遅れています。
これは大きな問題だと思うのですが…。
日本はいつ接種が始まるのか、接種で終息するのか
日本でのワクチン開発が遅れている理由は何なのか？
一言でいえば「危機意識の欠如」だと思います。
開発が進んでいる国は、ウィルス＝兵器という認識があるのです。
コロナウイルスで分かったように、ウィルスは核兵器より
恐ろしい兵器となり得ます。
常識的に核兵器は使用することは考えられませんが、仮に
コロナウイルスが兵器として使用された場合、気が付かない間に
国力が相当ダメージを受けてしまうのですね。
アメリカ・中国・ロシアなどは、開発に軍が関与し莫大な
予算をつぎ込みます。
「1番じゃダメなのですか？」ダメなのDEATH!!
これに対し日本は、軍事競争をしていませんね。
研究に対する予算も桁違いに低いのです。
あえて良い面を挙げるとすれば、以前から開発に時間をかけ慎重に
副作用を確認してきたので安全性はバツグンです。
しかし結局のところ、開発が遅れているため、外国からワクチンを
買うことになりますよね。
数千億円も支払って。
国難が起こった時には、友好国を当てにせず、「全集中で」
取り組んでいただきたいですね。
さて、日本はいつワクチン接種ができるのか？
日本は「ファイザー」との間で6000万人分、「モデルナ」とは
2500万人分、「アストラゼネカ」とは1500万人分を来年6月までに
売ってもらう約束をしています。
ということは、来年の春に接種が始まればいい方でしょう。
ちょっと「イラッと」するのは私だけでしょうか。
来年はオリンピックが控えています。
それまでには希望者全員が接種できるようになればいいですよね。
もちろん副作用が無いのが絶対条件です。
最後の問題は、このワクチンでコロナが終息するのか？です。
有効率90％以上というのは、本当であればすごいことです。
今後どんな副作用が出てくるのか、しっかり確認していただきたい
ですね。
最も知りたいのは、接種すればどれだけの期間有効なのかです。
1回接種すれば一生大丈夫なのか、それとも効き目は3か月なのか
ですよね。
これについては、まだわかりません。
一日も早く安全なワクチンを接種し、仕事に行きたい、旅行に
行きたい、オリンピックを見たい、ライブで騒ぎたい、思いっきり
酒飲んで騒ぎたい…。
そんな願いが早く叶いますように。