GO TOイート最低飲食額を引き上げ

政府の飲食店支援策「GO TOイート」で不適切な行為が
あったとして、ポイント付与を改正することになりました。

現状では、サイトで予約し飲食店に来店すると、昼食で
500円相当、夕食で1000円相当のポイントが付与されます。

改正案では、それぞれのポイント付与以上の飲食にのみ
ポイントを付与する方向で検討されています。

つまり、昼食で500円以上、夕食で1000円以上食べないと
ポイントがもらえなくなりそうです。

GO TOイートポイント裏ワザが拡散

なぜ改正が必要になったのか？

GO TOイートは、10月1日から実施された飲食店を支援
するキャンペーンです。

新型コロナウイルスによって、飲食店は来店客が激減し
経営の危機に陥ってしまいました。

政府はこれを支援するため、飲食に対してポイントを
付与するキャンペーンを開始したのです。

キャンペーンには、プレミアム付き食事券とポイント還元
の2種類があります。

食事券では、登録されている飲食店で使えるプレミアム付きの
ものを（25％上乗せ）販売します。

発行は各都道府県になりますので、自治体にお問い合わせ
ください。

ポイント還元方式は、オンラインで予約します。

「ぐるなび」など、オンライン予約サイトに登録している
飲食店が対象店となります。

予約した飲食店で食事をすると、昼食で500円分、夕食で
1000円分のポイントがもらえます。

ここでポイントを稼ぐ裏ワザが発見・拡散されました。

ポイントは食事の額に関係なく一律に1000ポイントが
もらえるのです。（夕食の場合）

そのため、1000円以下の食事をして1000ポイントを稼ぐ
裏ワザがSNSを通じて拡散され、真似する人が増えています。

仮に500円の食事をして、1000円分ポイントをもらえば
500円分“まるもうけ”になりますよね。

このポイント稼ぎで一番影響を受けたのは、全国に600店舗
以上もある居酒屋チェーン「鳥貴族」のようです。

「鳥貴族」は、すべての単品価格が298円なので、目を
つけられたのでしょう。

鳥貴族に来店する多くの予約客が、1品だけ注文してお会計。

お店にしてみれば、席は取られるし、1品だと赤字になるので
迷惑客そのものでしょうね。

でも違法や迷惑行為に当たらないので、文句は言えないようです。

ポイント稼ぎの間では鳥貴族で錬金できることから
「トリキの錬金術」と呼ばれているのです。

1000ポイント－298円＝702円の錬金成功ですね。

この問題に対して農水省は、改革案を出しました。

ポイント付与対象の最低飲食代を設定するようです。
昼食で500円以上、夕食で1000円以上食べないとポイントを
付与しない方針を打ち出しました。

これにより最低限飲食代よりポイントが多くなることは
防げそうです。

飲食店側にも独自の対策をするようにと呼びかけました。

鳥貴族ではこの方針を受け、予約時にはコースメニューのみの
予約にするようです。

これで“一件落着”となればよかったのですが、今度は方針転換に
よって、ピンチを招く飲食業界が出てきました。

例えばラーメン店です。
元々1000円以上のメニューがないので、GO TOイート実施店
から除外されることになります。

ラーメン店以外にも客単価1000円以下の店舗は多いでしょう。

除外になると死活問題になりますよね。

せっかく盛り上がってきたGO TOイートキャンペーンに水を
差さなければいいのですが…。

では、このキャンペーンはどうすればよかったのでしょう？

最初から飲食代の何%という形でポイントを付与すればいいと
いう意見も見られます。

制度に不公平感がある場合は、飲食店と利用者の意見を精査して
経済活動がもっと活発に回っていくよう、進めていただきたいですね。